図面はない、頼りは現品と経験
組み立て終えた先の見栄えにもこだわる

モートルメンテナンス
馬場 勇気Yuki Baba
モートルメンテナンス事業部
名古屋工場 作業課 主任
2017年入社/一宮工科高等学校卒
Q.現在どのような仕事をしていますか?
当事業部は、産業用の電動機を整備する部署です。お客様の工場から運ばれてきた電動機を分解、点検し、絶縁処理を施した上で組み立て、電気試験を行って出荷する。この一連の流れを担っています。電動機は電気を回転する力に変える機械で、工場やインフラ設備のポンプ、コンプレッサー、送風機などに使われています。その中で私が担当しているのが「巻線」です。電動機の内部にあるコイルを、新しく巻き替える仕事です。

Q.一日の仕事の流れを教えてください。
出社して朝礼で今日の作業内容を確認したら、実作業に入ります。古いコイルを取り外して、新しいコイルをつくる。巻線は私を含めて3人のチームで、2人が取り外し、1人がコイルの木型づくりや絶縁物の製作、というふうに分担します。1台の巻き替えにかかるのは、だいたい1週間から2週間。納期が重なるときは、1台を分解しながら別の1台に絶縁性を高める樹脂をかけるというように、3台くらいまで並行して進めることもあります。

Q.この仕事のやりがいや面白み、難しいと感じる点はどんなところですか?
難しいのは、メーカーの設計図が手元にあるわけではないところです。分解する前に写真を撮り、寸法を測り、コイルの重量まで量って、元通りに戻せるように記録を残していく。メーカーごとに銅線の太さや本数、コイルの形、接続の仕方等の設計思想が異なるので、重量を合わせないと、同じ特性が得られません。出力や電圧が同じでも、巻線の仕様は同じではない。だから毎回、目の前の一台から読み解いていくしかありません。同じ機種はめったに来ないので大変ではありますが、そのぶん飽きることがありません。
Q.現在に至るまで、仕事内容や任される範囲、責任など、どのように変わってきましたか?
入社して2、3年目までは分解と組み立てが中心で、作業のたびに上司に確認してもらっていました。そこから巻線も担当するようになり、少しずつ任される範囲が広がっていきました。最初は汎用機から始めて、だんだん特殊な機種も上司と一緒にやらせてもらいました。今も重要なところは確認をもらいますが、一通りの工程は自分で判断して進められるようになっています。
Q.これまでを振り返り、心に残っている仕事でのエピソードを教えてください。
2、3年前ですが、あるお客様から運ばれてきた電動機のコイルが、丸ごと焼けて真っ黒になっていたことがありました。予備機がないとのことで納期も短く、正直、多少焦りはありました。それでもなんとか巻き替えて、動くようになったときは達成感がありましたね。お客様の声が直接聞こえてくることは少なくても、クレームや返品がないことが評価だと感じています。

Q.川北電気工業の良さ、数ある会社から川北電気工業を選んだ理由を教えてください。
工業高校のときから手に職をつけたいと思っていて、いただいた求人の中から選んだのがこの会社でした。決め手は、ずっと同じ作業を繰り返すライン作業ではないと聞いたことです。実際、毎日違う電動機が入ってくるので、その通りでした。入ってから知ったのは、資格や技能講習の機会が多いこと。会社から「これを取ってください」と声をかけてもらえるので、気づけばいろいろ身についていました。
Q.先輩社員とはどのような関係を築いていますか?仕事で心に残っている先輩からの言葉はありますか?
巻線を一から十まで教えてくれた、師匠のような先輩がいます。今はパートという形で来ていただいていますが、長年ずっと巻線をやってこられた方で、巻線のことはこの人に聞けば何でもわかる、という存在です。私も判断に迷うことがあれば、今でも教えてもらっています。上司にも先輩にも、聞けばちゃんと答えてもらえる。入ったばかりの頃はわからないことだらけでしたが、それに助けられました。

Q.今後、どのようなことに挑戦していきたいと考えていますか?また、人生における夢もお聞かせください。
電動機は組み立て終えたら、中身は誰にも見えません。それでも、なるべく綺麗に巻きたいと思っています。見栄えがいい方が、後から不良箇所も見つけやすいので。次に誰かがこの電動機を開けたときに、きちんとした仕事だと思ってもらえるものにしたいですね。目標は、巻線のことなら何を聞かれても答えられる技術者になること。新しく巻線の担当が入ってきたときに、先輩から受け継いだ技術や知識を、私が正確に伝えられるようになりたいです。
※所属、役職、業務内容は取材時点の内容です。
| 2015年12月 | 第二種電気工事士 取得 |
|---|---|
| 2017年4月 | 入社 電動機整備の流れを見て覚える(分解、点検、各部測定、判定、部品清掃、組立、外観塗装等) 電動機の巻線に関わる業務を担当 ・電気取扱い業務特別教育(低圧) ・床上式操作式クレーン技能講習 ・玉掛技能講習 ・ガス溶接技能講習 ・アーク溶接特別教育 ・全トヨタ外来工事(高所作業・感電防止) ・救助技量認定 他、各種教育・講習を受講 |
| 2022年4月 | 作業部作業課 副主任 サブリーダとして工場内作業・現地作業における上長サポートができるようになる。 特に巻線作業に関わる業務における技能を習得 (フルハーネス型安全帯使用作業、高圧・特別高圧電気取扱い、自由研削砥石技能講習、防獏形誘導電動機技量認定、職長教育、有機溶剤作業主任者、乾燥設備作業主任者、足場組立、各種教育・講習を受講) |
| 2026年4月 | 作業部作業課 主任三級(現在) 巻線に関わる巻き替え・リード線交換等の作業ができるようになる。 また、工場内作業における部下の指導ができるようになる。 (工事責任者、有機溶剤作業主任者、保護具着用管理責任者 他、各種教育・講習を受講) |













